あらすじ
源氏は二人の方をご覧になり、みんなを東の対(たい)の南面(みなみおもて)に呼び寄せていろいろとごちそうする。
柏木は物思いに沈んでいる。夕霧はその心中が推察できる。そして、女三宮のようすを紫の上と思い比べると、やはり劣っていると思う。
柏木はその欠点を気づかず、しきりに女三宮を恋しく思う。
源氏、夕霧、柏木のそれぞれの際立つ心理
源氏は、上達部(かんだちべ)が寝殿の御階(はし)にいるのはふさわしくないとして、殿上に上げる。兵部卿宮・上達部は殿上に昇り、殿上人は簀子(すのこ)に席次に従って座る。
源氏は柏木が女三宮を見たことに気づいて危険を感じてそうした…とも。
夕霧は女三宮の不作法(ぶさほう)を思う。それは同時に、この後の柏木と女三宮の密通の可能性がほのめかされているようでもある。
柏木は夕霧と違って女三宮の軽率なふるまいを批判する余裕はない。ひたすら宮のことを考え心ここにあらずである。
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御簾の透き影 3/3 問題解答(解説)
問1 bすのこ cかわらけ
問2 e幼い fかわいい g不安だ h前世の宿縁
問3 aもdも、ラ行四段活用の動詞。aは行ク・来ルの謙譲語で、参上するの意。dは食ウ・飲ムの尊敬語で、召し上がるの意。
問4 ①こちらの方(紫の上)のご様子は、そう軽々しくはあるまいものを
②心中のご寵愛は冷淡なようであった
③自分の昔からの愛情のしるしがきっとあるだろうか
問5 平安 紫式部 彰子 藤原道長
A解答例…柏木が女三宮を見たことに気づき危険を感じ、宮から遠ざけようとする心理。
B解答例…女三宮の、几帳は立ててはあったが(廂と簀子の境のような)人目にさらされる可能性のある場所に立っていたこと。
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