鞄
安部公房
exercise
1
解答例
問1 b 納得 c 新規 e 口上 i 気勢
問2 a ハ d ロ f イ g ニ h ホ
問3①解答例…「青年」の言動が「私」の予想と大きく違っていたから。
②解答例…「本来なら選ぶのは採用側であるのに、「青年」が就職先を細かく選んでいると思わせている点。
③解答例…「私」の会社が選ばれた理由が述べられるという期待が、「青年」の意外な返事によって覆され(拍子抜けし)たから。
④ 結局ここしかないこと (10字)
問4(1) 解答例…口に出して言うのはためらわれるようなもの。
(2) 赤ん坊の死体
問5 解答例…長年の経験からなにもかも見通すことができる、達観した老人のような笑い。
解説
問1 漢字をないがしろにしないでね。確実に得点できるジャンルだよ。漢字の平常テストは地道にやること。定期考査の勉強はまず漢字から始めよう。それもただ漢字を覚えるのではなく、前後のコンテクスト(文脈)・内容を把握しながら進めてね。 高校を卒業したら漢字の書き取りなど誰もやってくれません。今のトレーニングが一生の漢字筋力となります。
問2 まず、イ~ホの選択肢の語を頭に入れて考えます。空欄の前後の文意をとらえます。
a…採用される可能性はまずないのに応募してきたことにあきれた気持ち。HP問1。
d…「さんざん」とは、はなはだしい・激しいの意で、「さんざん+考える/悩む」などと使われる。
f…「さりげなく」とは、何気ないの意。
g…「いささか」とは、少し・いくらかの意。
h…「おのずから」とは、自然に・ひとりでにの意。
問3①「あきれてものも言えないでいる」=「青年」は採用されないことにがっかりするだろうが、場合によっては採用しよう(「考慮の余地はあるんだよ」)というという、「私」の予想、心づもりに反して、「青年」は「ほっと肩の荷をおろした感じ」だった。つまり、「私」の予想と大きく違っていたから。
② 直前に「さんざん迷ったあげく、一種の消去法と言いますか、結局ここしかないことが分かったわけです。」とある。「おもわせぶり」とは、気があるかのようなふりをするが辞書上の意味。「青年」が、『「私」の事務所』に採用されることが最上だと思っていると「私」は受け取った。
③「青年」が「私の事務所」を選択した理由を述べるのを期待していたが、青年は「鞄」がここに導いたと、予想もしない返事をした。
④ここでは、「青年」の二つ目の会話文「さんざん迷ったあげく、一種の消去法と言いますか、結局ここしかないことが分かったわけです。」の「結局ここしかないこと」が「振り出し」となる。
問4(1)「口外をはばかられる」とは、口に出して言うことが遠慮されるの意。
(2)「青年』が自分からは話したがらないことから質問した。前に「赤ん坊の死体なら、無理をすれば三つくらいは押し込めそうな――大きすぎる鞄」とあった。この小説の語り手「私」の印象。
問5 直前の「私の額に開いた穴をとおして、どこか遠くの風景でも見ているような」とは、「青年」には「私」が、現在の「青年」のような境遇に遭うことが分かっているということ。「青年」は、かつて「鞄」に関わるようになった状況と同じ風景を「私」に見ていたと考えられる。そのことを長年の経験からなにもかも見通すことができる、達観した老人の笑いのように見える笑いと表現しているととらえられる。
2
解答例
問1 a 遠慮 b 脱線 c 我慢 d 寸断
問2 なんという
問3 いてみた。
問4①下宿からここまで、鞄なしでたどり着けるかな。
②解答例…鞄が導いてくれる道 (9字)
③解答例… 鞄を「私」に預けて、鞄から解放されるから。
問5④ ハ ⑤ ホ
問6 解答例… 行先や生き方を考え選ばなければならないということから解放された自由。
解説
問1 《略》
問2 「青年」と対話している場面から、「私」が一人鞄を持って歩き始める場面へ変わる個所であるのは明らか。
問3 「ためしに、二、三歩、歩いてみた。」の波線部に着目できる。
問4 ①…直後の「どういう意味ですか。」への「私」の返事の冒頭。
②…最終段「鞄が私を導いてくれている」を参照してまとめられる。
③…次段に「後に例の鞄が残された。」とあり、「青年」は鞄を手放すことができたこととなる。
問5④…直喩法では「腰骨の間に背骨がめり込むような音がして」となる。
⑤…本当は迷惑だが、「御親切ありがとう。」と言ったりする。本意とは逆の言い方を反語法・逆説法・アイロニーという。問6参照。
問6 行先も生き方も鞄が決めてくれるので、不安がなく安楽なことを「自由」だと、本来とは逆になる言い方をしている逆接表現。それは「嫌になるほど」なものだいう意味でだ、と言われている。
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