赤い繭
(安部公房)
exercise
1
解答例
問1 漢字をないがしろにしないでね。確実に得点できるジャンルです。漢字の平常テストは地道にやるにして。高校を卒業したら漢字テストなど誰もやってくれません。これから一生の漢字力になります。定期考査の勉強はまず漢字から始めよう。それもただ漢字を覚えるのではなく、前後のコンテクスト(文脈)・内容を把握しながら進めてね。高校を卒業したら漢字の書き取りなど誰もやってくれません。今のトレーニングが一生の漢字筋力となります。
問2 解答を考える前に選択肢を見て頭に入れておく。はじめは「笑顔」で対応していた「女」だったが、ここは私の家ではなかったでしょうか?」という異様な質問に、「女」は不安・恐れを抱き表情を「こわば」らせる。さらに「こちらが私の家でないとお考えなら、それを証明していただきたい。」と詰め寄られて、「女」は不安・恐怖を一層つのらせ、「おびえ」から「おれ」を拒絶することとなる。
問3 「だれかのもの」だということから、「おれ」のものではないという。ならば、せめて「だれのものでもない」がどこかにないものか〜という論旨をおさえます。所有をめぐって語られる。「おれ」の論理は理解しがたいと思いますが、「共産社会」では、すべてのものはみんなのものであり、特定の誰かのものはないという考え方で、「おれ」の論理に似ているといえます。
問4 ① 「家」に強い執着を持つ「おれ」には、そこにある道は道というより「家と家との間」にできた「裂け目」に映るということでしょう。
② 「おれ」にとって「休む」ことと「家」とは切り離しがたいものなのです。その点を押さえます。
③ 「それ」が指しているのは、「ほかの家と比べて、特にそういう可能性をにおわせる特徴があるわけではない」という部分である。「そういう特徴」の「そういう」を具体的に言い換えます。すると、「おれの家かもしれない、という可能性」になる。
④ 「おれ」にとっての「問題」とは、「家」に関したことに他ならない。つまり、家がないから家を見つけなければならない。さし当たって、目の前にある家が、「おれ」の家かどうかを確かめなければならないということになります。
問5 「女」にとっては、それが自分の家であるなら、それは「おれ」のものではないという、現代日本の常識的な論理にもとづく反応。
2
解答例
問1a幅 b端 c事態 d途方
⑥(解答例)夕焼けの色に赤く光っているという特徴。
解説
問1 《略》
問2 「おれ」の家にしていた「ヒューム管(下水道管)」がどこかに運ばれてどこかに設置されたことを「おれ」の論理で語られている。「変形」は文中に「変形もせず」「絹糸に変形した足が」と二カ所ある。
問3 「道」が「刷毛のようにけば立つ」のは、「雨の日」。「道」が「車の轍の幅だけになる」のは、「雪の日」。そして、「道」が「ベルトのように流れる」のは、木の葉などが吹き流される「風の日」となる。
問4 「こら、起きろ…おまえは罪を犯したことになるのだ。」という「彼」の言葉を手掛かりにして考える。
問5② 地上には「おれ」が足を止めてよい場所がない。「おれ」が足を止められる場所、それは「地下室」だけなのである。
③ 「さまよえるユダヤ人」が「故郷と安息」を失ったように、「おれ」には帰るべき「家」がなく、「休む」こともできない。また、「さまよえるユダヤ人」が「永遠に地上をさまよいつづけなければならない」ように、「おれ」も「この地上では足を止めることが許されない(永遠に歩き続けなければならない)」。
④ 体が繭に変身したことで、「おれ」は「繭」という「家」を手に入れたが、その代わりに「家」で休むべき「おれ」自身を失ってしまったといことになる。
⑤ 「いつまでも夕暮れ」であるということは、永遠に「夜」が訪れないことを意味する。そして「夜」とは「おれ」にとって「家」で「休む」ための時間であるなら、「夜」が来ない以上「おれ」は永遠に「休む」ことができないこととなる。
⑥ 直前の文「繭の中はいつまでも夕暮れで、内側から照らす夕焼けの色に赤く光っていた」という部分を受けている。
問6 「公園のベンチ」に関する部分を参照して考えればよい。「おれ」は「みんなのもの」であるベンチを使うことさえ許されない、特別な存在であった(「おれ」は「みんな」とは異質の存在なのである)。そんな「おれ」が「踏切とレールの間」で足を止めていたから、「彼」は「腹を立てた」と解釈して、ハを正解とします。
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