映画
[イミテーション・ゲーム]
~ナチス・ドイツ軍の暗号機エニグマを解読、天才数学者チューリング
第2次大戦下、ケンブリッジ大学の数学研究者、コンピュータの黎明期の研究で著名なアラン・チューリング(こちらを)は誘いを受けて田舎町の政府施設を訪ねる。そこで託された極秘任務こそ戦争の行方を左右する、ドイツ軍の暗号解読の仕事だった。チューリング(こちらを)は解読は不可能とされた、暗号機エニグマ(こちらを)を解読するチームを率いるリーダーとなる。
その彼は若き天才的数学者であり、かつ、発達障害で、そしてかつ、同性愛者であった。この仕事が知的な挑戦を越えて、なによりも、おびただしい人命を救うことであり、戦争を終結させることになる重大な仕事であることに気づいていく。
同性愛者であるチューリングは、自分がエニグマ解読チームに採用した女性と結婚、そして破綻する。
また、研究チームのメンバーの一人がソ連のスパイとわかっていて、そしらぬふりをして利用するMI6(エム・アイ・シックス)に愕然としたこともあった。
ついに苦闘の末に暗号が解読でき、ドイツによるイギリス軍艦の攻撃計画を知ることができた。しかし、その軍艦には研究チームのメンバーの兄弟が乗船していると知るが、暗号解読をドイツに悟られないためにその攻撃を知らせることができず、イギリス軍艦は攻撃を受け沈没してしまう……。
ストーリーがとてもとても凝(こ)っていて楽しめた。
かくも複雑な色調を放つ本作を、カンバーバッチの真っ直ぐな存在感が見事に一本の柱として貫いた。巨大な謎に挑む究明者にして、自分自身もまた謎そのものであるという難しい役どころを、たった一個の身体で表現し得たその凄み。役者としての巧さ、演技の奥深さに震える一作である。
頷ける。
近年見た映画の中でも、最高部類に入る秀作。
この映画の主人公チューリングは、リンク先記事のようにもちろん実在した人物。電子計算機の黎明期にその知性や思考に繋がりうる能力と限界の問題を議論するなど、情報処理の基礎的・原理的分野において大きな貢献をしたそうです。
森田真生(まさお)さんの『数学する身体』(新潮文庫)を偶然本屋の店頭で目にしたが、チューリングについても書かれていた。映画「イミテーション ゲーム」に感銘を受けていたので、ためらわず買って、一気に読んでしまった。岡潔・チューリング・松尾芭蕉をこんな風に並べられるんだ ! この書物も、刺激と触発が詰まっている。森田真生さん、在野でこんな本を書く数学者がいるんだ !と感心させられた。「数学は嫌いだけど、国語は好き。」という人は読んでみたらという誰かのレビュー、もっともだと思います。
💚💚💚こちらも、おすすめデス💖💖💖
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
映画「工作~黒い金星 ブラック・ヴィーナスと呼ばれた男」~はじめての韓国映画、クオリティーが高い !はこちらから
パフォーマンス「すこやかクラブ~パラダイスの朝に」はこちらへ
コメント
コメントを投稿