須磨の秋(源氏物語 須磨の巻) exercise

須磨の秋 

源氏物語

 exercise 


須磨の秋(源氏物語 須磨の巻)1/2 問題・exercise へ

 須磨の秋 1/2 exercise 解答例 

問1a よも   はらから  i のうし  n かじ

問2b 物寂しい  d 手持ち無沙汰だ  e じれったがる

  f 心ひかれる  g 庭の植え込み  h お召しになる

  j 大声を上げる  o 

問3(1) エ  (2) 聞こえて

問4(2) 夜ごとの意の「夜々」と、波が寄せては返し続けるの意の「寄る寄る」の掛詞。

問5 

問6(1) はっと目を覚まして  (2) 源氏の吟詠

  (2) 望郷(都恋しさ)の思い 〔別解〕旅住みの悲哀の情

問7 

問8 

問9Ⅰ 私が恋しく思うあの人のいる都のほうから風が吹いてくるから(あのような音をたてるの)であろうか

  Ⅱ またこの世にないほど(すばらしく)聞こえる

問10(1) 惑ひ合へる   (2) 昼は何 ~  らはし

 須磨の秋1/2 exercise 解説 

問1 「四方」、「兄弟」、「直衣」のもともとの大和言葉のよみ、後に中国風の音読みになっていく。「楫」は、舟をこぐ道具の総称。魯や櫂の総称。

問2 「すごう」、「心もとながり」、「なつかしう」、「ののしり」のように現代語としても使われるが、意味が異なる語に注意。「ふるさと」は、ここでは、いぜん住んでいた土地の意で使われていて「都」の意。「つれづれなる」、「奉り」は基本古語。

問3(1) 「心づくし」は、心を尽くさせる、あれこれと深く気をもむの意の名詞の語。エが解。

  (2) 「秋風に」は、秋風のせいで波音が間近に聞こえるという文脈から、「聞こえて」に連用修飾語となっている。

問4 「寄る寄る」と「夜々」の掛詞は歌でよく使われる掛詞。和歌の修辞法について『便覧』で確認を。

問5 須磨は、当時は「旅人は袂涼しくなりにけり関吹き越ゆる須磨の浦風」の歌のような辺鄙な地。光源氏の配所。エが解。

問6(1)「おどろく」は、びっくりする・はっと気づく・目を覚ますの意。

  (2)「めでたし」はすばらしいの意。「おぼゆ」は、思われるの意。直前にある光源氏の行為=吟詠をすばらしく思ったのである。

  (3)「忍ばれで」は、がまんできなくて。光源氏の歌によって抑えるることができなくなった思い、都が恋しい、都にいる妻・恋人に会いたいという思い。

問7 上手(名詞)/に(助詞)/す(サ動詞 す 終)/める(助動詞 婉曲 めり 体)。イが解。

問8 世俗の悩みも忘れて、おそば近く仕えるのをうれしいこととして、の意。

自分のために家族から離れ漂泊している従者たちを思いやり、冗談を言ったり、絵を描いて慰めようとする光源氏のようすを目にして、従者たちは感謝と親しみを抱いているのである。ウが解。この場面は、君臣が心を一つにして困難に耐えようとしている場面として描かれている。

問9Ⅰ 「らむ」は、現在の原因推量の助動詞「らむ」の体。波音が泣き声に聞こえる理由を推し量っている。「思ふ方」は、私が恋しく思うほう(都)、また、私を恋しく思っている人のいるほう(都)でも可。

  Ⅱ 「世に知らず」は、世に比類が無い(ほどすぐれている)/並々ではないの意の熟語。「聞こゆ」は、ここでは「聞こえる」の意、言うの謙譲語「申し上げる」の用法もある。

問10(1)「惑ふ」は、途方にくれる/さまようの意。「合ふ」は、みんなで~、の意の補助動詞。「一文節」でという指示に注意。

   (2)従者たちの気持ちを少しでも明るくしようとして冗談を言っている箇所、「25字以内」にも注意。

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須磨の秋(源氏物語 須磨の巻)2/2 問題・exercise へ

 須磨の秋 2/2 exercise 解答例 

問一(ア) せんざい  (イ)なおし〔別解〕のうし
問二 
問三 源氏の姿も声も美しいこと。
問四 女性のように白い手。白く上品な手。
問五 
問六 無関係な存在だと思うこと。
問七④ 都の恋しい人たち  ⑦ 親に別れた自分自身
問八 心の中では思い悩んでいるにちがいないようだが
問九 ところどころ
問十 エ・カ (順不同)

 須磨の秋 2/2 exercise 解説 
問一 《略》

問二 「奉る」は、①「与える(与ふ)」の謙譲語で差し上げる、②補助動詞で謙譲の意味を添え…申し上げるの意、③「飲む」「食う」の尊敬語で召し上がるの意、「着る」の尊敬語でお召しになるの意、と覚える。ここは文意から「着る」の尊敬語でお召しになる。ウが解。
 
問三 この段の前半「たたずみ給ふ御さまの、ゆゆしう清らなること、所がらはましてこの世のものと見え給はず」と姿を讃え、後半「「釈迦牟尼仏弟子。」と名のりて、ゆるるかに読み給へる」と読経の声を「これもまた世に知らず」と讃えている。お姿に加えお声もという文脈。

問四 直後の「黒き数珠に映え給ひて」から、(女性のような)白い手。男性にも繊細優美な美を求めた。

問五 (「次から次へと」という意味の「かきつらね」と、その)「つらね」が「雁」の縁語となっている。

問六 「雲のよそ」は、雲のかなたという意味の慣用表現。ここでは、自分とは関係が無いことの比喩的表現ととらえる。

問七④は直後の「恋ひしき人」、都に残してきた妻や恋人、私のことを恋い慕って泣いているだろうと考えている。

  ⑦は直後の「親の常陸になりて下りしにも誘はれで、参れるなりけり」とされる前右近将監自身。

問八 「」は心の中、「思いひくだく」はさまざまに思い乱れるの意。「べか」は当然の助動詞「べし」の連体「べかる」の撥音便「べかん」で撥音の無表記。「めれ」は推量の助動詞「めり」の已然。

問九 「故人」は、漢語では本来昔なじみの人のこと。以前、満月の夜の管弦の宴でともに楽しく時を過ごした「ところどころ=女君たち」。都に残してきた人たちのことがなつかしくてたまらない気持ちを、白居易の漢詩を口ずさんで表している。

問十 列をなして飛ぶ雁の鳴く音を聞いて、都に残してきた人たち懐かしむ歌「初雁の~」が詠まれ、続いて、供人たちも次々と「雁(=かりがね)」を題材に心境を歌にしている。こういう詠み方を「唱和歌」と言う。「雁」がこの場面で重要な役割を果たしている。また、十五夜の月を見て、これも都に残してきた人たちのことがたまらなくなつかしい気持ちになっている。よって、エとカが解。

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