インターネットは何を変えたのか/ネットが崩す公私の境(黒崎政男)exercise

インターネットは何を変えたのか

/ネットが崩す公私の境

黒崎政男

exercise 

  

「ネットが崩す公私の境/インターネットは何を変えたのか」問題 へ

インターネットは何を変えたか/ネットが崩す公私の境 exercise 解答例/解説

【一】

解答

問1a悪臭 b全霊 c掲載 d匿名 f投稿

  e共同体

問2(1)やゆ  ひやかし

  (2)少数の著者が多数の読者を啓蒙し教化すること

問3② 活版印刷の確立によって、書物はたくさんの人に読まれるようになり、その結果、社会的な「権威」が発生することになった。書物という形態によって発生した著者性に「権威」が付与されるためには、書物という印刷メディアが一般に広まっていくための出版流通システムが必要不可欠であった。そのため、グーテンベルグの活版印刷術の成立と著者性という権威の成立とは密接に関わっていたといえる。手書きの書物が限られた人々の間で読まれている間は、社会的な権威は発生のしようがなかったのである。

  ③ 著者の権威性の崩壊ともいうべき事態が発生している (24字)

  ④ 少数の著者が多数の読者を啓蒙し教化する

問4 

解説

問1 漢字をないがしろにしないでね。確実に得点できるジャンルだよ。漢字の平常テストは地道にやること。高校を卒業したら漢字テストなど誰もやってくれません。これから一生の漢字力になります。定期考査の勉強はまず漢字から始めよう。それもただ漢字を覚えるのではなく、前後のコンテクスト(文脈)・内容を把握しながら進めてね。 高校を卒業したら漢字の書き取りなど誰もやってくれません。今のトレーニングが一生の漢字筋力となります。
 eのコミニュティーや、パラドックスパラダイムアイデンティティのような現代文評論でよく使われる語もそのつどイン・プットするようにしてください。

問2(1)意味は、「ひらがな四字で書けるもの」という条件から「からかい」を正解とします。
  (2)次次段の「権威者の一方的な情報発信と、受動的に享受する多数の読者という上下構造」もよさそうだが、問の趣旨に合うのは、直前の「少数の著者が多数の読者を啓蒙し教化すること」となる。

問3 ② 「グーテンベルクの活版印刷術」の発明によって、「多数の読者」という現象が成立し、また、「著者」性という「権威」が成立することとなった。それ以前は、著者が特定の人・人々に向けて書いていたと考えている。
   ③ 直後に書いてある。字数に注意する。
   ④ 「権威者」=「著者」。「著者」と「読者」の関係を述べているのは、前前部の冒頭。

問4 だれもが発信できることとなって、どんな「混乱」をみているのか。次段のマイナスの例を押さえて選択肢の中から適切なものを選ぶ。

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【二】

解答

問1a雑誌 c関与 d抽出 e網 腐敗

  b媒体

問2① 一億人分の日記を紙メディアで集積した場合

  ② 情報量が多すぎると、検索に手間がかかり目的の情報を探し当てることが不可能だから。

問3 

問4 プライベートとパブリックの境が溶け落ちる (20字)

問5(1)インターネットの世界では、個人的に書き連ねた文章を保存することと、その文章を公の場に発表することの差が、二、三のキー操作の違いに過ぎないため、公私の境がきわめてあいまいになるということ。

  (2)さまざまな情報とともに、何億もの個人のとりとめもない思いや理解が、ネット上にあふれるという事態。

解説

問1 《略》

問2 ① 指示語の指示内容は、直前、その直前…とさかのぼり、「こと」などを補うなどして指示語に代入、文意が通るか確認。ただし、要約しなければならなかったり、指示内容が指示語の後にあることもあり、そのケースが出題されることも知っておく。ここでは、直前の一文にある「一億人分の日記を紙メディアで集積し」+た場合、とすると意が通じる。

② 「インターネットというメディア」と「紙メディア」が二項対立で論じられている。「インターネットというメディア」の「光速に近い検索能力によって、必要な情報が瞬時に取り出せる」と逆になる。

問3 直前に「目的の情報を探し当てることはほぼ不可能」とあるので、ウ解となる。

問4 この段は、「個人」「一面的な思念」「発想」「プライベイト」vs.「公」「十分吟味された意見」「パブリック」の二項対立で論じられている。二十字以内の字数にも注意。

問5(1) 問4ヒント参照。「インターネットにおいては、気楽に書き連ねた文章を、自分のコンピューターに保存することと、ネット上に公開することの差は、二、三のキー操作の差にすぎない」ことから、公私の境界があいまいになるとされている。

  (2) (1)の結果、次段に「さまざまな情報とともに、何億もの個人のとりとめもない思いや理解や誤解が、ネット上にあふれる」ことになるとされている、本文にマークを。


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