二月つごもりころに
(枕草子)
exercise
問3 し
問4(1) 二月 ~ たる
(2) 空寒み花にまがへて散る雪に
問5(1)エ
(2)解答例…どうとでもなれという捨てばちの気持ち。(18字)
問6(1) 作者が付けた句の評判 (一〇字) 〔別解〕作者の付句の評判 (8字)
(2)聞かばや… エ 聞かじ… イ
問7 清少納言の学才と機知のすばらしさに深く感じたから。
解説
f「はづかしき」は、気がひける/(こちらが気がひけるほど)立派だ・優れているの意。重要古語。
h「御前(おまへ)」は、神仏や貴人の前/天皇や貴人(その人)/あなた様の意。頻出語。
問2d「かうて候ふ」は、現代の「ごめんください」、あいさつの言葉です。
g「いかで」は、ドウシテの意の副詞。「か」は疑問の係助詞、結びは意志の助動詞「む」連体形。「ことなしびに」は、何気ないふりでの意の副詞。アウエオは「いかで」の意味が不適。イの「平然として」がこの文脈では、「ことなしびに」に近いと判断します。よって、イが正解。
問3 緻密正確に読まないと気づきにくい。しかも、ここでは最終尾。「ぞ」《強意の係助詞》の結びとなるので、「き」《過去の助動詞》は連体例の「し」が正解。
問4(1)「今日のけしき」は、京の空模様の意。文頭「二月つごもりごろに、風いたう吹きて、空いみじう黒きに、雪少しうち散りたる=二月(陰暦)下旬のころに、風が激しく吹いて、空は真っ黒なうえに、(その空から)雪が少し舞い散った」とある。
(2)短連歌→短歌の下の句(末)七七をまず詠み、それに付け句として上の句(本)五七五をつける、文芸上の遊戯。ここでは、「少し春ある/心地こそすれ」という末(すゑ)に「空寒み/花にまがへて/散る雪に」という本(もと)がつけられている。よって、「空寒み花にまがへて散る雪に」が正解。
問5②「おそうさへあらむは、いととりどころなければ、さはれとて」について、次の問いに答えよ。
(1)「さへ」は、添加の副助詞、現代語とは異なるので注意。…(ノ)上ニ~マデモと訳す。ここでは、否定的なことの上にさらに否定的なこと(返事が遅い)が添加されている。前者の否定的なことは、付け句の出来が下手ということになる。もちろん謙遜しているのです。
(2)「さはれ」は、どうともなれ、ままよという意味の感動詞。開き直ったり、捨て鉢になった時に発する語。返事のできばえは、自分だけではなく中宮様の評判にかかわること。でも、相談したい中宮様に相談できない。でも、急かされてすぐに返事をしなければならない。「進退窮まって、開き直る気持ち(14字)」とも言えるでしょう。
(1)「これがこと」の「こと」は「言」で、ここでは評判・批評の意。「ばや」は願望の終助詞。出題されます。
(2)「聞かばや」の「ばや」は願望の終助詞、聞きたいものだの意。「聞かじ」の「じ」は打消意志の助動詞、聞くまいの意。《自分の付け句には自信がある、けど、万一(不安)けなされなんかしたのなら、絶対聞きたくない》というニュアンスで書かれています。問8と係わる問。
問7 「内侍」はここでは「ないしのじょう」のこと。天皇に近侍し諸儀式をつかさどる重職、女房たちがあこがれていた官職。ここでは、その「ないしのじょう」に清少納言を推奨しようということで、付け句への最高のほめ言葉となっている。筆者は自慢げに書いているのです。
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