鈴木孝夫
「ものとことば」
exercise
ものとことば(鈴木孝夫)exercise 解答/解説
解答
問1 a 微妙 b 適切 c 素朴 d 漠々 e 断片
f 壁 g 隅 h 色彩 i 有無 j 観点
問2 (い)→(え)→(あ)→ (う)
問3 イ い ロ イ こと ハ イ ことば ニ え
問4① ものやこと
② 異なった名称は、程度の差こそあれ、かなり違ったものを、私たちに提示している
(37字)③ いろいろなことばと事物の関係 (14字)
④ ことばの構造やしくみ
⑤ その前で人 ~ ている平面
⑥ 人がその上で何かをする平面 (13字)
⑦ 机・棚・床・椅子
問5
A 人間がおびただしい数のものやことを表すことばに囲まれて生活していること。
B (解答例)海がなく「ウミ」ということばがない国で生まれ育った人にとって、海のある国に行き海を見ても、それが「海」だとは認識されず、この場合、「海」は目に入っていないこととなる。
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解説
問1 漢字をないがしろにしないでね。確実に得点できるジャンルだよ。だから漢字の平常テストは地道にやってね。そして、定期考査の勉強はまず漢字から始めよう。それもただ漢字を覚えるのではなく、前後のコンテクスト(文脈)・内容を把握しながら進めてください。高校を卒業したら書き取りテストなど誰もやってくれません。高校までの蓄積が一生の漢字筋力となります。
問2 各段落で着目すべき表現、(あ)では、「人がその上で何かをするために利用できる平面を確保してくれるもの」に、(い)では「木で…鉄……ガラス製…コンクリート…脚の数…脚がない…一本脚…何本もある…四角、円形…三角…高さは…低い…高い」に、(う)では「その上で何かをする」(2箇所)に、(え)では「形態、素材、色彩、大きさ、脚…外見的具体的な特徴から定義することは、ほとんど不可能」に。
(え)は(い)を受けるもの、(う)は(あ)を受けるものと分かる。問題となっている4つの段落で結論となるのは(う)。すると4つの順番が判断できる。論理的に正確に読めるかの問。
問3イ…無数の鳥類・動物・昆虫・植物は、それぞれが特有の名を持っている、という文脈だから…と考える。
ロ…同段冒頭に「名前がついているのは、ものだけではない」とあり、「物体の動き、人間の動作に始まって、心の動きなど」は「もの」に対してなにか。文脈上の対義語。次段に「こと(動き、性質、関係など)」とある。
ハ…「名前」「名称」と考えられるが、「ひらがな3字の語」という問から、文脈上同義の語は。
ニ…前前段の「考えてみると、気が遠くなるほどである」を踏まえて考えると。
ホ…「新約聖書」の『ヨハネによる福音書』の一節。教養としてインプット。
ヘ… 前文に、本来「連続的で切れ目のない素材の世界に」、便宜的に「虚構の分節(切れ目)」を与えるのがことばというものと述べてある。[虚構]とは、「事実ではないことを事実らしく見せかけること」が辞書上の意味。文脈上、同文にある「あたかも…であるかのような姿の下に、人間に提示してみせる」という意味合いで使われている(文脈上の意味)。「恣意」とは、「気ままな心・自分勝手な考え」が辞書上の意味。ここでは人間の観点から便宜上何事かをすること(文脈上の意味)。
問4①…「森羅万象」とは、辞書上は「宇宙に存在するすべての現象、一切のもの」の意。本文にある「5字からなるひらがなの語句」から考えると…
②…次次段にある。英語のdogは、「失敗作」「売れ行きの悪い商品」などという意味もあり、日本語の「犬」は「回し者」「劣るもの・くだらないもの・無駄なもの」という意味も持っていて、必ずしも、〔英語のdog〕=〔日本語の「犬」〕とは言えないよね。そのようなことに該当することでもある。
③… 直後の「哲学では唯名論と実念論の対立として、古くから議論されてきているもの」であり、わかりやすくは、前段の「ものという存在がまずあって、それにあたかもレッテルを貼るような具合に、ことばがつけられるのではなく、ことばが逆にものをあらしめているという見方」になる。このことが15字以内で述べてあるのは、さらにさかのぼって…
④…直前に「窓口」とあり、これはもちろん前段の「唯一の窓口」をうけているから…
⑤…問2の最後の段落にある定義となる。
⑥…机の定義で繰り返されている語句。字数制限を考えて抜き出す。
⑦…「虚構」は前文にも使われている。「虚構」とは、「事実ではないことを事実らしく見せかけること」が辞書上の意味。文脈上、同文にある「あたかも…であるかのような姿の下に、人間に提示してみせる」という意味合いで使われている(文脈上の意味)。人間の観点から便宜上分類しているということ。「人がその上で何かをする平面」がどう分類され名づけられているのか。
たとえば、日本語では、大気中の可視的な水蒸気(=「渾沌とした、連続的で切れ目のない素材の世界」)を季節などの観点から「キリ」「カスミ」「モヤ」と区別し、名づけているよね。つまり、難しく言えば、「人間にとって有意義と思われるしかたで、虚構の分節を与え、そして分類する」ということだけど…。
問5A…この文章の冒頭「私たちはなんとまあ数え切れないほどたくさんのものに囲まれて生活していることか」、Aの3つ前の段落にある「世界には、はたして何種類のもの(事物や対象)や、こと(動き、性質、関係など)が存在するのだろうかと考えてみると、気が遠くなるほどである」を踏まえて、問の条件を考え、簡潔に組み立てる。〔「もの」と「こと」〕=〔「ことば」〕の捉え方を理解することが重要。
B…(解答例)を読んでもなかなか理解できない人もいるかもしれません。
たとえば、トルコ語には「つらら」という意味のことばがない。すると、「つらら」を見ても「つらら」とは認識されない、「つらら」は「目に入らない」こととなる。
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