住吉参詣
源氏物語 澪標巻
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住吉参詣(源氏物語 澪標巻) 1/2 exercise 解答/解説
解答
問1 a かんだちめ(べ) b こぞ e げす
問2 c ニ f ロ g ハ
問3 くちをしききは (7字)
問4(イ) 色ふし (ロ) しほたる (ハ) さすがに (ニ) あさまし
問5 ① いかめしき御歩き ② 住吉大社への参詣(8字) ③ 身のほど
問6 抜き出し かけ離れ奉らぬ宿世 (9字)
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解説
問1 頻出漢字です。
問2 cは、舟=体言に続き、手段(デ)を示すので、格助詞と判断する。
fは、タイヘンをつけて訳せるので、形容動詞「もの思ひなげなり」の連用形活用語尾「に」+接続助詞「て」と判断。
gは、身=体言に続き、「…デアル/デアッテ」と訳せるので、断定の助動詞「なり」の連用形「に」+接続助詞「て」と判断。
(イ)は、四段動詞「なる」の連用形に接続している「にて」。よって、「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形、「て」は接続助詞「て」。梅の花が咲いて散ってしまったなら桜の花が継いで咲きそうになっているではないか、の意。
(ロ)は、「らうたげにて」にタイヘンをつけて訳せる。よって、「に」は形容動詞「らうたげなり」の連用形活用語尾「に」、+接続助詞「て」と判断。fと同用法。
(ハ)「ありあけ」=体言に続き、デアッテと訳せるので、断定の助動詞「なり」の連用形「に」+接続助詞「て」と判断。gと同用法。
(ハ)「目」=体言に続き、手段を示す(デと訳す)ので、格助詞と判断する。cと同用法。
問3 「はかなし」は、頼りにならない・あっけない/とりとめもない・つまらない・ちょっとした/死ぬ・亡くなるの意の重要古語。身分に使われて、つまらない、取るに足らない(身分)の意。「くちをし」は、残念だ・情けない/つまらないの意の形容詞の語。この語も身分で使われると、つまらない、卑しい(身分)の意となる。
問4 どの語も記憶すべき古語です。
問5①は、「大騒ぎして参詣なさる人の気配が、渚に満ちて、立派な奉納の品々を持った行列が続いている。舞人十人などは、装束を整え、容貌のすぐれた者を選んでいる」の意。10字以内で表現されているのは「かめしき御歩き=威風堂々たるお出かけ」。
②は「月日はほかにいくらもあるのに」の意。よりによって同じ日に参詣してしまうなんて、と嘆いている。「住吉大社への参詣(8字)」が解答例となる。
③は、源氏の君が自分との間に姫君を授けてくれた住吉の神へのお礼参りをすることを知りうる立場にないことへの嘆き、すなわち、「身のほど」を思い知らされたのです。内大臣として帝の政治の補佐をする実質的に中央政界の最高位にある源氏の君と、播磨の国に土着した元国司の娘という田舎者の差です。現在では、本当に実感するのはできない身分差。
問6 「かけ離れ奉らぬ宿世=すっかり縁を切り申し上げられない前世からの定め」と、「源氏との間に姫君をもうけたため、切っても切れない関係にある」ことを表現している。「かけ離る」は遠く離れる・疎遠になる、の意。
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住吉参詣(源氏物語 澪標巻) 2/2 exercise 解答/解説は下へ続く
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住吉参詣(源氏物語 澪標巻) 2/2 exercise 解答/解説
解答
問1 a 間が悪い(いたたまれない) b めったにないほどだ c 盛大に催す
d ちょっと g 霊験 御利益 i 並一通りだ
問2 e お控え申して f お思いだしになる h 申し上げる
j うかがう お聞きする k さしあげる l お与えになる
問3 m エ n ア
問4 ハ
問5 ア
問6(1) (A) エ (B) イ (2) イ
問7 「松」と「先づ」
問8 (1)しるし・え・深し
(2)「澪標」と「身を尽くし」
問9 (1)「難波」と「何は」
(2)取るに足らぬ身の程で、何の生きがいもない身なのに (24字)
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解説
問1 古文単語には、現代語と意味の変わらないもの、現代語にはないもの、現代語とは意味だけが異なるものがあります。現代語にはない、または意味だけ異なるものはやはりなじみ深いものではないため、なかなか覚えづらいものです。しかし、試験で問われることが多いのは、現代語にない単語や現代語とは異なる意味を持つ単語です。大学入試では500~700語程度必要。定期考査や平時用テストでそのつどインプットしていけば、後で楽。
問2 敬語には、尊敬・謙譲・丁寧の三種類があります。まず、現代語ではどう使っていて、結局どういう用法なのかを理解しましょう。教科書などででてきたものから憶えていきましょう。
敬語の用法【①敬語の種類と②敬意の方向(誰から誰に)】
① 敬語の種類…尊敬・謙譲・丁寧
②
誰から誰に
誰から 地の文→作者から
会話文・手紙文→話し手から・書き手から
誰へ 尊敬語→動作主へ
謙譲語→行為の受け手へ
丁寧語→読み手・聞き手へ
問3m…直前「知れ」は、已然か命令形、已然か命令形に接続する助詞は完了・存続の「り」、ここではその連体形、存続の意。選択はエの「給へ」が已然か命令形で一致。
ア この響きにおされ(受け身の助動詞 る 用)て。 イ 聞こゆれ(ヤ下二動詞 「聞こゆ」已然の一部)。ウ 御車とどむる(マ下二動詞 「とどむ」連体形の一部)所にて。
n…直前「泣き」は連用形なので、「ぬ」は完了の助動詞「ぬ」の終止形。アの「ぬる」は、直前「過ぎ」が未然形か連用形、直後の「こと」は体言なので「ぬる」は連体形、両者から「ぬる」は完了の助動詞「ぬ」の連体形。
イ おろかならね(打消しの助動詞「ず」已然)ば。 ウ 御車とどむる所に(格助詞「にて」の一部)て エ えには深しな(終助詞 詠嘆)
問4 「住吉の」歌は「須磨にいたころは辛うございまたね。」、「荒かりし」歌は「住吉の神のご加護を忘れまい。」というのが大意。そこからハが解。
問5 直前に、「今はた同じ難波なる」、さらに、明石の君に手紙を送り心を慰めようとある。「なかなかに」はかえってという意味の副詞の語で、「つらく思っているだろう」という内容が補える。そのことからアが解。
問6(1)この歌の(A)「今はた同じ」は、「今はもう同じ事だ」の意。イの「夕方になったので」、ウの「夜が明けたので」は文意と関係ない。アの「長生きをする」と、か、エの「思い悩んでしまったので」のどちらか。ここでは、「(二人の関係が表ざたになって)思い悩んでしまったので」が自然、エが解。(B)BとCの贈答歌でその作法に従って「みをつくし」が詠みこまれている。また、B歌の「あなたに会いたい」という内容からイが解。
(2)この同じ日に明石の君も住吉(難波)に参詣に来ていることを知って、源氏は明石の君を深い縁で結ばれていることを実感し、いとしいと思う、という文意。イが解。
問7 「まつ」=「松/待つ」の掛詞は頻出。
問8 (1) 「縁語」とは、和歌をはじめとして,主として韻文に用いられた修辞技法の一つ。たとえば「鈴鹿山うき世をよそにふり捨てていかになり行く我が身なるらむ」の和歌で,「ふり」「なり」が「鈴」の縁語となるように,中心の思想とは別に,一首のなかで,ある語と意味上縁のある語を用いて,それを相互に照応させ機知を示すなど,表現効果を増そうとする技法。
「澪標」は、川の河口などに港が開かれている場合、土砂の堆積により浅くて舟(船)の航行が不可能な場所が多く座礁の危険性があるため、比較的水深が深く航行可能な場所である澪との境界に並べて設置され、航路を示した目印。「え」は入江。
(2) 「澪標」と「身を尽くし」もよく使われた掛詞。
問9〈1〉 「難波」と「何は」もよく使われた掛詞。
〈2〉 ものの数ではなく何ほどでもない身の上で、何の生きがいもないのに、の意。
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