「玄象といふ琵琶、鬼の為に取らるること」
(今昔物語)
exercise
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「玄象といふ琵琶、鬼の為に取らるること」exercise 解答/解説
一 スタンダード
解答
問1 b せいりょうでん d こどねりわらわ e しゅじゃくもん
問2 a めり・推量 g じ・打消推量 h む・推量
問3 c 聞き違い f 驚きあきれる i 申し上げ(奏上し)て
問4 管絃の道極めたる人にて
問5 玄象の腹を立てている様子がはっきりと見えるという様子。
問6 弾き方が下手だと怒って鳴らなかったり、火事の時自分で逃げたりしたこと。
解説
問1 《略》
問2 助動詞は古文習得の壁の一つになります。用言の理解→助動詞とすすめばそれほど難しくありません。後回しにしないこと。
問3 古文の単語には、現代語と意味の変わらないもの、現代語にはないもの、現代語とは意味だけが異なるものがあります。現代語にはない、または意味だけ異なるものはやはりなじみ深いものではないため、なかなか覚えづらいものです。しかし、試験で問われることが多いのは、現代語にない単語(古文特有の語)や現代語とは異なる意味を持つ単語(古今異義語)です。大学入試では500~700語程度必要。定期考査や平常テストでそのつどインプットしていけば、後で楽。
問4 ①は「博雅は、これを聞き違えるはずもないので」の意。前文「管絃の道極めたる人にて」=「管弦の道を極めた人で」が解。
問5 「そ」は指示の名詞。直前にある「腹立ちて」をうけている。
問6 玄象が「生きたる者のやうにぞあ」った。その例がその後に二つ記してある。「…腹立ちて鳴らぬなり…内裏に焼亡あるにも、…玄象おのづから出でて庭にあり」
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二 チャレンジ
解答
問1 a オ d ウ e ア f イ
問2 b 貴重な c 道理である
問3 皇室に伝わる宝なので、持っていたら盗んだ品だとすぐわかってしまうから。
問4 皇室に伝わる宝なので、持っていたら盗んだ品だとすぐわかってしまうから。
問5(1)玄象を盗んで弾いていた者。
(2)博雅が玄象の音色を聞き分けることができるうえ、返してくれるように穏やかに頼んだから。
問6 鬼と思われる者を相手に交渉して、無事に玄象を取り戻したから。
問7 弾き方が下手だったり、塵がついるのに払ってやらないと怒って鳴らない点と、火事の時自分で庭に逃げた点。
解説
問1 a…「にはかに」で一語、形容動詞の連用形の活用語尾。d…「に~あり」の「に」は断定の助動詞「なり」の連用形と考える。e…名詞に接続する「に」は格助詞ととらえる。ここでは時の意。f…文節間を接続する接続助詞ととらえる。
問3 「これは世の伝はり物にて、いみじき公の財にてある」に着目してまとめる。ルーヴル美術館からモナ・リザを盗み出しても…?
問4 「南の方に當りてかの玄象を弾く音あり…よく聞く…正しく玄象の音なり。博雅これを聞き誤るべき事にあらねば、」に着目してまとめる。
問5(1)「門の上の層に玄象を弾くなり」「その時に弾き止みて天井より下るる物あり」とある。
(2) 博雅の行動は、玄象の音色だと確信して、嘆く天皇のため取り戻したいという気持ちからくるもの。博雅の言葉を聞いて「鬼」は博雅の人となりを評価したものと考えられる。
問6 ここまでは博雅が玄象の音色をたどって、百鬼が夜行する都を南下して、鬼から玄象を取り戻した経緯が語られている。その博雅を人々は讃えた。
問7 直後の「拙く弾きて弾きおほせざれば、腹立ちて鳴らぬなり。亦塵すゑて拭はざる時にも、腹立ちて鳴らぬなり。その気色あらはにぞ見ゆなる。或時には内裏に焼亡あるにも、人取り出でずといへども玄象おのづから出でて庭にあり。」をまとめる。
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