森鷗外
「舞姫」3/5
exercise
「舞姫」(森鷗外)3/5 exercise 解答例
問1a 割 b 隠 c 疎 d 秘書 e 如
問2(1)明日父の葬儀をあげなければならないが、そのための費用がないこと。
(2)いやしき限りなる業
問3②舞
③エリスは貧窮に身を堕としがちな舞姫の身でありながら、そのおとなしい性質と父の守護とによって身を堕とさずに済んできたのであり、幼いころからの読書への関心から、あくまで本の読み方を学びに豊太郎の部屋に通ってきていたので、
④豊太郎の思いがけない免官の原因が、エリスとの関係を中傷されたことにあるということ。
⑤豊太郎が免官されたことを、母には隠してほしいと言ったこと。
⑥豊太郎がエリスと離れられない仲となったこと。
⑦冷静に理性的判断が働かなくなった精神状態。
⑧ただ一つにしたる講筵だに行きて聴くことはまれなりき。
⑨昔の法令条目が無味乾燥で面白味がないこと。
問4 ウ
問5このとき余
「舞姫」(森鷗外)3/5 exercise 解説
問2(1)「憂ひ」は悲しみや嘆きの意。直前「明日に迫るは父の葬り、頼みに思ひしシヤウムベルヒ…事なく我らを助けんと思ひしに」、直後「我を救ひたまへ、君。金をば薄き給金を割きて返しまゐらせん。」から、明日の父の葬儀のための費用がないことが導ける。
(2)9字はヒントにもなる。シヤウムベルヒが葬儀の費用を用立てる条件、すなわち(娼婦として)客をとれということ。「余とエリスとの交際は」で始まる段落にある。
問3 ② 現代では考えにくいが、芝居や歌舞(芸能)にかかわる仕事は卑しいとされていた。直前の「舞」。
③ 直前「エリスがこれを逃れしは、おとなしき性質と、剛気ある父の守護とによりてなり。彼は幼きときよりもの読むことをばさすがに好みしかど、手に入るは卑しきコルポルタアジユと唱ふる貸本屋の小説のみなりしを、余と相知るころより、余が貸しつる書を読み習ひて、やうやく趣味をも知り、言葉のなまりをも正し、いくほどもなく余に寄する文にも誤字少なくなりぬ。」に着目。エリスとの仲が、人が非難するような情欲に類するものではなく、知的で人格的なものであったというのである。
④ 「彼」とはエリスのこと。「我が不時の免官」はエリスとの関係が原因になっていたということ。
⑤ 指示語の指示内容は、直前、その直前…とさかのぼり、「こと」などを補うなどして指示語に代入、文意が通るか確認。ただし、要約しなければならなかったり、指示内容が指示語の後にあることもあり、そのケースが出題されることも知っておく。ここでは直前「彼は余に向かひて母にはこれを秘めたまへと言ひぬ」に着目。
⑥ 旅費を支給してもらって帰国するのではなく、ドイツに残ることを選択する場面。エリスとは離れることができなくなった。前文の「離れがたき仲となりし」とある。踊り子ごとき卑しい女と縁を切れないことを、周囲の者たちは不思議に思ったということになる。
⑦ 語彙力表現力が必要。
⑧ 「学問」=アカデミズムと「民間学」=ジャーナリズムの二項対立で読み解く。
⑨ 「枯れ葉」はここでは「無味乾燥なこと」の暗喩となっている。新聞の原稿を書くことと法律の細目を書き写すことの二項対立。
問4 同段冒頭に「我が学問は荒みぬ。されど余は別に一種の見識を長じき。」とある。自負を表す個所だが、その裏面には学問を続けられない=名誉回復は不可能になるという焦燥が存在。ウを解とします。
問5 「このとき(豊太郎が窮地に陥っていた時)余を助けしは(東に還る)今我が同行の一人なる相沢謙吉なり。」。呼び飛ばしていませんでしたか?
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