宮に初めて参りたるころ
(枕草子)1/3
exercise
b…かえって、むしろ
c…まぶしい気持ちから、恥ずかしい、きまりが悪いの意。
d…我慢する、耐え忍ぶ、こらえる。
e…嗅覚ではなく視覚の場合、つややかに美しい、照り輝くの意。「いろは歌」の「色はにほへど」。
h…もとは「参上する」、「御格子参る」で、格子を上げる、または、下げるの謙譲語の意となり、ここでは、前者。
k…張り合いがない、かいがない、あっけない、期待はずれだの意。ここでは、新参の者が中宮様にお目通りできるなど普通なかなかできないのに、張り合いがないほどあっさりとの意。
f…結びは已然形の語。「けれ」ではない。
問2 「いざさくら」歌の意は、「さあ、桜の花よ、私もいっしょに散ってしまおう。一盛りを過ぎてしまえば、人々に嫌なさまを見られるであろう」
「願はくは」歌の意は、「願うことには、桜の花が咲いているもとで春に死にたいものだ。それも、(釈迦が入滅したとされている)陰暦の二月十五日の満月の頃に」
gの「なむ」は、ラ行下ニの動「下る」の連用(前後の文意から未然ではない)に接続しているので、〈強意・確述の助動詞 ぬ 未然〉+〈意志の助動詞「む」の終止 〉。イは、「ちり」=ラ行動用に接続しているので、〈強意・確述の助動詞 ぬ 未然〉+〈意志の助動詞「む」の終止 〉。ロは、ヤ行動連用(前後の文意から未然ではない)に接続しているので、〈強意・確述の助動詞 ぬ 未然〉+〈推量の助動詞「む」の終止 〉。ハは、結び「ける」の係りとなる係助詞「なむ」。ニは、直後に「ある」などの結びの省略ととらえられ、係助詞の「なむ」。ホは、〈ナ変動「死ぬ」未然「死な」の活用語尾〉+〈意志の助動詞「む」の終止〉。よって正解はイ。
問3(1) 〈 え…打消の語 〉=…デキナイに注意。「え」は副詞。「まじう」は打消し推量の助動詞「まじ」連用「まじく」のウ音便形。「わりなし」は、ここでは「苦しい・つらい」の意。
〈2〉 この場面から推定する。中宮が新参の少納言の緊張を解きほぐそうと心遣いをお見せになっている場面でもある。ちなみに、少納言の能力を試していると解釈する人もいるようです。
問4 ②③いずれも連用修飾語でかかる語句。
問5 ④ 「おどろく」は、はっとする・はっとして気づくの意。「まもる」は、じっと見るの意。「参らす」は、謙譲の補助動詞。「おどろかるる」の主語は、尊敬の場合は中宮、自発の場合は作者〈私〉。
⑤「さらば(部屋に下がりたいのなら)、はや(速く下がりなさい)。夜さりは、とく(夜分には早くおいでなさい)」。
問6 ⑥ ア 「あまりにも陰気くさかった」という内容はない。不適。
イ すでに「夜が明けたと思った」という内容はない。不適。
ウ 格子を開けて始めて降雪に気づいた。不適。
エ 「ゐざり隠るるや遅き」と「緊張とはずかしさから逃れ」られてほっとしている気持ちが述べられている。正解。
問7 「おぼしめす」は、「おぼす」とともに「思ふ」の尊敬語で、最高敬語として使われる。「この局の主」が、中宮へ敬意を表すもの。「思ふにたがふはにくきものぞ」は、一般論として「期待にそむくのはにくらしいものよ」と忠告する言葉。
問8 (1)宮仕えしていない人のことを「里人」と言う。
(2)葛城山に住む一言主の神。役行者の命令で端を書けるのに、醜い容貌を恥じて夜だけ働いたという伝説がある。当時の人に知られていた伝説。人目を避けよう避けようとする筆者を冷やかすもの。
問9 第一段落… 宮仕えを始めたころ、恥ずかしくてたまらない。中宮様は気遣いをしてくださる。その美しさに目を見張った。宮仕え当初の話題。
第二段落… 暁時、御前から退出しようとしてもなかなかお許しにならない。やっとのことで自室に戻ることができた。ある暁時までお仕えした時の話題。
第三段落… 昼ころ、中宮からお召しがあり、局の主にせかされて参上する。昼になってお召しがあった時の話題。
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